食卓心理学

ビタミンDとメンタルヘルス

ビタミンDってどんな働きをするの?

ビタミンCやビタミンBなどの働きについてはよく耳にしますが、ビタミンDと聞いてもあまり馴染みがなく、その働きについてピンとこない人が多いのではないでしょうか?

ビタミンDは日本ではあまり注目されていませんが、欧米では、積極的な摂取が呼びかけられています。

その働きは、丈夫な骨づくりに始まり、大腸がんや乳がんの他、様々ながんの発症の抑制、免疫力の増強、心臓血管疾患予防、糖尿病予防など、ほぼすべての生理学的な機能に影響を与えています。

つまり、ビタミンDが不足すると、あらゆる体調不良、パフォーマンス低下につながってしまうのです。

近年、このビタミンDの摂取が、なんとうつ病をはじめとした精神疾患の予防・改善に有効であるということが多くの研究によって明らかにされています。

ビタミンDの受容体が、脳内の前頭前皮質や海馬、視床、視床下部などの部位に多く発現していることから、ビタミンDが脳を酸化ストレスから保護する一方、ドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質の作用を改善させる働きがあることがわかっています。

ビタミンDを補充する方法

このような心身の健康に欠かせないビタミンDを補充する方法は、次の4つです。

①陽の光を浴びる

②鮭や青魚を食べる(ビタミンD3)
*人体に特に必要なのはD3

③キノコ類を食べる(ビタミンD2)

④サプリメントで摂取する

「へぇ〜意外と簡単!」と思われるかもしれませんが、現代人は慢性的なビタミンD不足に陥っており、①〜④を生活習慣に十分に取り入れることができていないのが現実です。

ビタミンDは、日光に当たることで皮膚で生成され、食事からの補給も可能で、特に鮭や青魚に豊富に含まれています。

私は、駅までの徒歩通勤に加えて、週に2〜3回、晴れた日の仕事の休憩時間に20分ほど職場の周りを散歩するようにしています。

中には休憩時間を十分に取る暇がないほど、仕事に追われている方もいらっしゃると思います。

そんな方は、朝、いつもの起床時間より20分早く起きてベランダなどで朝日を浴びながら、簡単な朝食を取るなど少しの工夫をしてみるのはどうでしょうか?

次に、食事からの摂取となると‥「難易度が高いな‥」と感じておられる方もいるのではないでしょうか?

たしかに青魚は、「下処理に手が掛かる」「生ゴミが出る」等、自炊するうえでネックになりがちです。

私も学生時代から一人暮らしをしていましたが、当時は自宅で魚を積極的に食べることはほとんどなかったです。

社会人になると時間に追われるようになり「めんどくさい」という理由で食卓に魚が並ぶ機会はさらに減りました。

そのような時間が取れない方や手間を省きたい方にお勧めしたいものがあります。

それは、、

鯖缶」です!

鯖缶は本当に優秀でコスパの良い食材でもあると私は考えています。下記の記事ではそんな鯖缶の魅力をお伝えしていますのでぜひご覧ください。

しかし、缶詰も好みがあると思いますので、そんな方はスーパーに売っている切り身や刺身を手に取るようにしてみるのはいかがでしょうか?

それでも「やっぱり積極的に鮭や青魚を取る入れるのは‥。」という方は、ドラッグストアなどで売られているサプリメントで摂取することをお勧めします。

その際には、「ビタミンD3」が摂取できるようなサプリメントを選んでみてください。

ビタミンDに関する注意点

ビタミンDは、脂溶性ビタミン(D、A、K、E)に分類され、過剰に摂取された分が排尿等で身体の外に自然に出ていくことがありません。

ですので、ビタミンDの過剰な摂取を続けると、高カルシウム血症、腎障害、軟組織の石灰化障害などが起こることが知られています。

紫外線による皮膚での生成は調節されているため、必要以上のビタミンDは生成されることはありませんが、経口摂取(食事)の場合は過剰摂取に気をつける必要があります。

生理学的な機能を促進する効果があるといえ、多く摂取すれば良いという訳ではなく、適切な量を心がけることが大切です。

食事であれば、週2〜3日は魚(鮭・青魚)を、そしてそれ以外で鶏、卵、豆を基本としたものをおかずに選ぶことをお勧めします。

サプリメントで摂取する場合には、1日あたり2000〜5000IU(50〜125μg)の摂取を目安にするとよいでしょう。

みなさんもビタミンDと上手に付き合っていくことで心身のパフォーマンスさせ、精力的に活動できるように日々の食習慣を少し見直してみませんか?

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