心理学

こころの悩みを抱える人を支えるコツ①

つらそうな人やしんどそうな人の話に耳を傾けるときには、その人が今まさに感じているつらさしんどさをわかろうと努めることが大切になります。

口で言うには簡単ですが、実際それをやるとなると「なんと声をかけたらいいかわからない」「どのように話を聴いたらいいかわからない」と悩むときがありますよね。

相手の話を聴いて、そのつらさしんどさを理解するためには、相手のこころに共感することができる力とともに、ある程度の知識が必要なときがあります。

この記事では、こころの悩みを抱える人を支えるにあたって、私が大切にしている考え方や態度についてお伝えしたいと思います。

ゆっくり話を聴く機会をつくる

その人の感じるつらさしんどさをわかろうとするために、まずは、ゆっくりと話をする機会を作るように心がける必要があります。

つらい状況にある人は、不安のかたまりになっているので、安心感を提供することが第一の目的となります。

ゆっくり話が聴ける環境を整え、「ホッと、ひとやすみ」できるように勧めることを目指して、話を聴くことを心がけましょう。

この作業は、自分では「やっている」「できている」と思っていても、相手にとっては十分ではないことが少なくないです。これは、我々、心理臨床の場に従事する者にとってもあてはまることであると思います。

「なんとかしてあげたい」という思いで話を聴こうとすると、ついつい「先導しなければ‥」と思ってしまいがちになるが、肩の力を抜いて《横に並んで同じペースで歩く》というイメージを持つといいでしょう。

受容的な姿勢

次に、ゆとりを持って接することに注意しながらできるかぎり「受容的」に寄り添いましょう。

受容とは辞書的には「受け入れる」「迎え入れる」「とりこむ」などの意味がありますが、心理学的には「ありのままの相手を受け止め、認める」という姿勢をさします。

“受容的に”と聞くと、受け身で消極的な印象を受けますが、実はとても主体的で積極的な関わりであるといえます。

なぜなら、人のつらさしんどさを理解しようとする姿勢は、自らこころを開き寄り添おうとしているからです。

これらの意識を持ちながら接していくことで、徐々に信頼し合う関係が作られます。信頼し合う関係ができれば、つらさしんどさを楽にするためにどのようなことをすればいいか、一緒に考えていくこともできます。

その人に「わかってくれるんだね」と言わせることに成功すれば、それは受容的な接近がうまくいっているということです。

“そうせざるを得ない”ということ

しかし、こちらはそういった意識で関わろうと心がけているのに、相手から「ほっといてくれ」「あなたになんかわからない」と言われたり、突き放すような態度を取られたりして、「どうして伝わらないのか‥」「なぜそんな態度を取るんだ‥」という思いを抱くこともあるかもしれません。

「何とかしてあげたい‥」という思いが相手に伝わらないのは、話を聴こうとする人にとって、とてもつらいことです。

支える側の人が疲弊・気疲れしてしまうことも少なくありません。受容的に関わろうとする時間が長くなれば、それだけこころのエネルギーを使う時間が増えるということですね。

普段の姿から想像がつかない問題行動や逸脱的な行動の背景には、必ずといっていいほど、“そうせざるを得ない何か”があります。

心配をして当然の立場の人が、指摘したくなる言動の背景には、そうせざるを得ない何かがあること意識しておくことで、その人のこころに、わずかな「ゆとり」が生まれます。

次の記事では、こころのゆとりを持つことの大切さと具体的な言葉かけなどについて紹介したいと思います。

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